10/14にコワーキングスペース往来の新企画
「ホウコクシナイト!」がはじまりました。
テーマは「見聞きしてきたことをみんなでわけあう」ことと
「経験したことを改めて噛み締める」ことです。
これからも月1回のペースでこういった報告会を実施していきますので、
どんな報告が飛び出すか、乞うご期待!
今回は記念すべき1回目の様子をレポートします。
ホウコクシナイト!Vol.01
【日時】2012年10月14日(日)13:30~18:30
【場所】コワーキングスペース往来
【参加費】カンパ制
【参加者】25名
【プログラム】
○第1部「紙をめぐる東欧・北欧ふらふら旅行」山口良太(デザイナー/往来スタッフ)
○第2部「芸術文化と復興支援~岩手県大槌町にて~」安川雄基(場づくり家/アトリエカフエ主宰)
○第3部「2012 AUTUMN マイノリティコレクション in TOKYO!!」櫨畑敦子(当事者周辺活動家/「自宅兼共有スペース のびしろ」世帯主)
「紙をめぐる東欧・北欧ふらふら旅行」山口良太(デザイナー/往来スタッフ)
ホウコクシナイト第1回目、トップバッターの報告者は往来スタッフの山口良太さんでした。
チェコ、ハンガリー、ドイツ、オーストリア、フィンランドへ行った際に入手した
各町それぞれ独特の“味のある紙”を片手に旅行をふりかえってくれました。
まずは、各町の電車の切符から見せていただきました。
切符一つ一つ取ってもどこか愛らしいデザインで、日本でもよく見る一日乗車券のようなものもありました。
日本のICOCAのような電子マネーのカードは無かったというお話を聞いて驚きました。
町に置いてあるMAPや、広告の紙、冊子や絵本など、やっぱりどれもこれも可愛い!!
という印象が強かったです。日本ではこういったものは、アンティークの雑貨屋さんなどで、
わざわざ購入する人もいると思うのですが、現地ではそれが普通に入手出来て、
かつ日常の中にありふれていると思うと、現地の人たちのセンスの良さを感じました。羨ましいです。
たくさんの紙と共に写真も使って、BARでたまたま出会った音楽家のおじさんの話や、
若者の集う場所での話など、そこに住む人たちの人柄も感じられるようなエピソードを聞くことが出来ました。
全体を通して、町並みや切符や冊子ひとつひとつ、
デザインひとつでこんなに印象が違うんだなぁと思いました。
逆に、日本では普段何気なく目にしている和柄や、わびさびなどは
外国の人達にとって興味深いものなんだろうなという事を改めて思いました。
今回旅行で回った5カ国の中では、私はチェコが一番好きでした。
私もいつかチェコなど東欧や北欧に行ってみたいなぁとうずうずしてしまいました。(矢野)
「芸術文化と復興支援 ~岩手県大槌町にて~」安川雄基(場づくり家/アトリエカフエ主宰)
2人目の報告者は往来の空間デザインを手がけた、アトリエカフエの安川雄基さん。
4月から8月末までの5ヶ月間、岩手県大槌町に滞在し、
芸術文化を活用したまちづくり人材育成事業「ひょっこりひょうたん塾」の事務局長を務めました。
現地の状況報告とプロジェクト紹介をしてくれました。
震災から1年8ヶ月経った今でも、被災地は震災当時と変わらず、
復興も進んでいない状況にあるということを聞いて、
普段関西で、当たり前のように毎日を過ごしている中で、
震災の事がすっぽり日常から抜け落ちてしまいそうになるが、
こうやってお話を聞いたり、写真を見る事で忘れないでいることも必要であると感じました。
現地に住んでいる人々の年齢層は高く、
十代の後半から三十代の世代がごっそりいないという話を聞いて、
切なさを感じたと共に、自分だったらどうするかなと思った時、
迷わず都会に非難するなと思ったことに、なんだか変な気持になりました。
きむらとしろうじんじんさんのワークショップでの話も含めて、
現地の人達は「よく分からないけどとりあえずやってみよう」といった感じなのかなと思いました。
お話を聞いていて思ったことは、この一連のプロジェクトは現地の人々にとって、
自発的に何かに取り組み、動き出す大きなきっかけになるのではないかという事でした。
これを期に、現在生活している環境の中でも、少しでも楽しみや面白さ、心の豊かさを感じる瞬間を
増やせていけたらいいなと思いながら聞いていました。
とても貴重なお話が聞けたと思いました。(矢野)
「2012 AUTUMN マイノリティコレクション in TOKYO!!」櫨畑敦子(当事者周辺活動家/「自宅兼共有スペース のびしろ」世帯主)
3人目は往来の近所に住みながら、往来のお手伝いもしてくれている櫨畑(はじはた)敦子さん。
社会人でいくつかの職を経て、現在は保育の勉強中の学生さん。
今回は「マイノリティコレクション」というタイトルで、
東京旅行の際に回った、様々な場所や会った人、参加したイベントなどの報告をしてくれました。
上の写真にもあるように、冊子を作ってスケジュールを網羅。
時間が短いのでみんなが興味のあるところをしゃべります!
ということでこれを見ながらみんなで「これが気になる」「あれが気になる」と盛り上がりました。
マイノリティと一言で言っても様々で、
フリースクールをはじめとしたオルタナティブな教育機関を筆頭に、
シェアハウスなどの生活をベースにした場所、
性をテーマにしたイベントやお店、
そのほかにも働き方や表現活動など、広い範囲に及びました。
個々の事例や経験も面白いのですが、
こうやって様々なテーマの事例を見ることで、感じることもたくさんありました。
なんとなくですが、東京は人も多い分、同じような悩みを抱える人が集まりやすい状況があるので、
こういった動きが目に見える大きさになりやすいことと、他の都市に比べれば継続しやすい、
ということがあるかなと思います。
逆に言うと、地方都市ではなかなかこういった動きが顕在化しないけど、
顕在化していないだけ確実に存在しているんじゃないかなと。
東京での珍しい動きや、今まさに起こり始めたブームなんかを、
それが一過性やたまたまの出来事と見るのではなく、
社会で何か起こり始めているんじゃないか、と考えると、また違った見え方がしそうですね。(梅山)
そんなわけでホウコクシナイトの1回目も盛況で無事に終了しました。
これからも毎月継続しくので、どうぞお楽しみに!!